実ももちろん好きなのですが、人参葉は大好きなんです。春菊にも似た香りとほろ苦い風味。葉つき人参は手に入りにくいからでしょう。子どもの頃に食卓にあがることはまずありませんでしたが、いただきものなのか、ある日人参葉の胡麻和えを母が作ってくれました。子どもの好きな味ではないのかもしれませんが……。春菊のおひたしが好物だったしぶ好みの私は、こんなおいしいものがあったなんて! とビックリ、うっとり。エビベジ便の中に葉つき人参を見つけるたびに、その日のことを思い出します。

さて、ではその葉つき人参をつかったかわりきんぴらのご紹介です。実は千切りに、葉っぱの柔らかなところはみじん切りにして一緒に炒めてこしらえます。味噌とバルサミコでしっかり目に味をつけているので数日ならば日持ちもします。節電、節ガス、節水が大切な今、常備菜はたっぷりめに作っておくといいですね。
材料:1人分
小ぶりの葉つき人参 1本(50g)
オリーブオイル 適量
味噌、みりん、バルサミコ酢 各小さじ1
1
人参の実は細切り、葉の柔らかな部分は粗いみじんに刻みます。
2
オリーブオイルを熱して1の人参の実を炒め、しんなりしてきたら葉も混ぜ込んで味噌、みりん、バルサミコ酢で味をつけます。
3
調味料の水分が飛んだら火を止めます。

出来ました。人参だけのきんぴらもおいしいのですが、人参の葉の香りのおかげでますますおいしいひと皿に。バルサミコと味噌は相性がいいですし、酢が入ると殺菌作用のおかげで保存性が高まるから常備菜としてもぴったりです。分量は食べきりサイズで出していますが、たっぷり作ってもいいですね。
葉つき人参は手に入りにくいかもしれませんが……。パセリのみじん切りや万能ねぎの小口切りを混ぜ込んでもおいしいですし、人参だけのシンプルなのもまたいいものです。