昔わたしが小学生だったころに、当時住んでいた家の裏庭に素敵な場所があった。
子どもの背丈ほどに成長したミニトマトの苗の横にはパセリが木みたいに茂り(そしてそこには当然アゲハの幼虫が 笑)、わたしが学校帰りに拾ってきたオシロイバナの種から出た苗、これもほとんど木みたいに生長したものだったし、他にも学校帰りに空き地で勝手に収穫してきた種から生長した草や花々、こぼれ落ちては毎年咲く朝顔のつるも巻きついて、夏はほとんどそこはジャングルみたいになってた。
植物を見たり触ったりするのが好きだったわたしは(三つ違いの妹は蟲を恐れる余り外では遊ぼうとしなかった)、庭で食べた西瓜の種もあとでこっそり植えてみたし、小さなジャガイモもサツマイモも植えた!(ジャガイモは白い花も咲いたし、それらは実も収穫できた)
南瓜の種も植えた、びわの種も植えた(これは木になって、2階の高さくらいまで生長した)し、そしてジャングル植物園の管理人のわたしは当然よくそこへ行って1人で遊んだ。
庭で出来たミニトマトを食べるのはいつもわたししかいなかった(なぜかと言うと隣家の猫がその付近をトイレ代わりに利用していたので、家族のモノは庭で出来たものを信用していなかった 笑)。
明日はもっと赤くなるかな、明日は食べごろかなと、ワクワクしながら熟すのを待ち、真っ赤に熟してからもいで1人でこっそり食べるミニトマトは、そりゃあ美味しくて(そしてわたしは食べるときそれを洗いもしなかった野生児)、今でも野性っぽい青臭いトマトの香りを嗅ぐと、あの夏の裏庭を思い出す。
普通の大きなトマトよりミニトマトが好きなのは、きっと小さい分中身がぎゅっと詰まってるような感じがして、味が濃いからだと思う。
ところで我が家の真ん中っ子のなーちゃんは、2歳の頃までトマトが食べられなかった。
口の中に入れるとスッパさのあまり身悶えし、あまりに嫌いなためにとうとう涙目になり飲み込むことが出来ずに最後は吐き出す。
そんななーちゃんが生まれて初めてトマトをゴックンと自分で飲み込めたレシピと言うのが、「奇跡のトマト」。
これはもともとは近所のお惣菜屋さん(てんきちの友達の家だったので、よく遊びに来る時には手土産にお惣菜を持ってきてくれていた 笑)のおかずの一品にあったものをヒントにして作ったモノだった。
なーちゃん、初めて食べられたトマトのおかげでそれが自信につながり、今ではなーんでも食べられるようになった。
そして兄妹の中で好き嫌いなし!って子はなーちゃんだけ。
しかもあんなに嫌いだったトマトが、今では「普通」でもなく「好き」でもなしになんと「大・大・大好きーー!」になっちゃった。
今日はそんなトマト好きなーちゃん&母さんのセレクト。
しかし初めてこれを作ったときは、なーちゃんはプ゚チュッと口の中ではじけるトマトに目をまん丸にして大喜びしてくれた。
聞くところによると、どこかの居酒屋メニューにもあるとか。
母さんのこだわりは、美味しいプチトマトと美味しい豚肉、それに美味しい塩、挽きたてのブラックペッパーを使ってるところ。
それぞれの素材が引き立てあって、それだけでご馳走になってしまいます。
作り方も何も、見たまんまなんだけど一応、レシピね→コチラ
今はもう取り壊されて別の家が建ってしまったけれど、幼い頃住んだ家を思い出すとき、わたしが一番に思い出す場所はあのジャングル植物園。
太陽をいっぱいに浴びて木の上で完熟となったトマトの美味しさを、いつかトマト好きのなーちゃんにも味わわせてやりたいな。
2008年9月 7日 11:14 | この記事のURL | コメント(3) | トラックバック(0)