My Precious Kitchen 世界一楽しいわたしの台所
みんなのお家のキッチンやごはんのこだわりをちょっぴり教えてもらいましょう。我が家にも使えるヒントや暮らしがもっと楽しくなるコツがあるかもしれません。好きなものに囲まれて美味しい料理と笑顔があれば毎日もきっと楽しくなるはずです。
- 『五十嵐夫妻の週末夫婦ごはん』 料理研究家 五十嵐夫妻さん のMy Precious Kitchen
- 第34回 後編 04.17 アップ
Text : Shunsuke Ohno Photo : Urara Nakamura(前編1~2p、後編1~3p),Go Igarashi,Yukari Igarashi(前編3p)
- ゲストの、そしてふたりのための場所
- オープンキッチンからよく見渡せるダイニングは、「お客さんにおもてなし料理を作っているときでも会話を楽しむことができるのが気に入っています」。
キッチン同様、できる限りものを置かないのが基本。「ごちゃごちゃとものがある空間だと気持ちがそわそわしてしまうので、季節のお花はいつも置くようにして、それ以外のものはあまり置かないようにしています」。
使うごとに味が出そうな2組のダイニングセットは引っ越しを機に購入したもので、椅子が3脚とベンチで6人がけ。
料理教室や料理イベントではたくさんのゲストがこのテーブルを囲みます。同時に、おふたりがほっとひと息つく大切なスペースでもあり、「木の温かさを感じるこのダイニングで、お茶をしながらふたりで最近の出来事や気づきなどを話す時間も大切にしています」。
- 食を通して幸せな人を増やしていきたい
- この日ふるまっていただいたのが、お手製のトマトソースがたっぷりかかった手打ちパスタ。「パスタにハーブやターメリックなどの複数の“香り”を閉じ込めることがポイントです」と、噛むほどにいい香りが口いっぱいに広がりました。
凝り性で気に入ると同じものをよく作るというふたり、最近は週末になるとこの手打ちパスタを作ることが多かったとか。これまでにはどんなブームが?
「カレーです。カレーの教科書を作ろうと思ったくらい、ふたりで理屈的にカレーを探究していました」。少しの分量の違いや煮込み時間の違いなどを徹底的に探究していたとのこと、そのうちに“ふたりのカレー”なんてレシピ集にお目にかかれるかも。
シンガポールで料理教室を行うなど幅広く活動するふたりのテーマは、一貫して「食を通して幸せな人を増やしていく」こと。「これからは、自立支援トレーニングとして、福祉の分野で料理教室のプロセスを活用したいと思っています」と話す豪さんとゆかりさん。ふたりがキッチンに立つ姿こそが、そんな幸せの一番のお手本なのかもしれませんね。