体にうれしい!おうちで楽しむ薬膳ごはん


清水えり

中国政府認定資格である国際中医薬膳師の資格をもつ。身近な食材でおうちで簡単にできる薬膳をモットーに、中医学の理論に基づいてパーソナルな体質に合わせた料理や献立の提案が得意。定期的に料理教室「La Table de Eri」を開催。ブログ「SAI dining Fani」も好評、執筆中 最新の記事
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たっきーママさん

<薬膳の基本>食材の五味・五性・帰経

今日はおうち薬膳のポイントとなる食材の選び方についてのお話です。

薬膳では食材をいくつかの分け方で性質分けしています。
これは中国4千年の歴史の間の経験や検証によって出来上がってきました。

こちらでもレシピをご紹介した時に、
「本日の薬膳食材」のところで、「性質」「帰経」「分類」を載せています。

この分類がわかると、季節や体調に合わせてこの食材を選べばいいんだな〜というのが分かり、
毎日の食事に薬膳を取り入れやすくなります。

IMGP2428.JPG

*緑茶は涼性、苦味
心・肺・腎に働きます*


まずは体を温めるか冷やすかという分類で、

熱・温・平・涼・寒


の5つに分けられます。

平性のものはどんな体質の方でも食べてよく、米やじゃがいも、キャベツなど
普段からよく食べる物が多いです。

温・熱のものは体を温めるので寒い時期や冷え性の方、
凝りや痛みや筋肉のこわばりがある時に。

肉類や穀類の一部、スパイスなどにこの性質の物が多いです。

涼・寒のものは体の余分な熱を冷ましたり、気持ちを落ち着ける働きがあります。
暑い季節や発熱時、興奮やイライラするとき、眠れないときなどに摂ります。

夏野菜や果物、豆類、乳製品、海藻などが多く含まれます。

IMGP2425.JPG

*レモンは平性・酸味・甘味
  脾・胃・肺に働きます*


次は甘・酸・辛・苦・鹹の味覚で分ける分類です。

味によって体への働き方や特に影響のある臓腑があります。

ここで注意するのは、食べて感じる味と一致しない場合もあることです。
薬膳では実際に感じる味よりその効能で五味に分類しています。

酸味:毛穴や筋肉を引き締め、汗や尿、下痢を止める働きと殺菌作用があります。
    血の滞り(瘀血)を防ぐ働きもあります。
    春に取り入れるとよい味です。
    (例)梅・レモン・トマト・酢など

苦味:余分な熱や水分を除く働きがあります。
    足のむくみのあるときや、発熱時、炎症のあるときに。
    夏に取り入れるとよい味です。
    冷え症の方は控えめに。
    (例)苦瓜・レバー・ごぼう・セロリなど

甘味:気(エネルギー)を補い、胃腸の働きを助ける働きがあります。
    滋養強壮作用もあるので体力のない方や疲労回復に。
    緊張をゆるめて痛みを緩和する働きもあります。
    梅雨時や秋の長雨の時期に取るとよい味です。
    取りすぎるとむくみや肥満につながります。
    (例)米・じゃがいも・山芋・栗・鶏肉・なつめ・はちみつなど    

辛味:気血の巡りをよくして体を温めます。
    発散作用があるので、風邪予防にも。
    秋に取り入れるとよい味。
    摂りすぎると皮膚や髪の乾燥につながります。
    (例)生姜・玉ねぎ・胡椒・シナモン・大葉など

鹹味:硬いものを和らげる働きがあるので、便秘やコリコリとした腫れものの改善に。
   冬に取り入れるとよい味。
   海産物に多いので甲状腺に異常がある方は注意してください。
   (例)海藻・貝類・味噌・塩など

味に関してはひとつでなく、いくつかの味覚が同居している食材もあります。
例えば、玉ねぎは辛味と甘味。
確かに生だと辛味が際立ち、加熱すると甘く感じますよね。
(といってもこの場合、薬膳では生と加熱で作用が違うという風には考えません)

IMGP2432.JPG
*卵は平性、甘味
  肺・心・脾・肝・腎に働きます*


最後にその食材がどの臓腑の働きを活発にするかという帰経です。

体には全身に経絡というものが走っていて、ツボなどもこの上にあります。
皮膚や組織、内臓や目、耳などの各器官を走ってつなげ、
気が流れる道となっています。

足つぼマッサージや耳つぼダイエットがありますが、
足や耳、手はこの経絡が収束している場所です。
そのため、足ツボや耳のツボを押して体調を整えたり、
足の裏のどこが硬いかとか痛いかによって
内臓のどこが悪いかなどがわかるのです。

帰経というのはその食材の気がどの臓腑とつながる経絡に入るかということを表しています。

弱っていたり、働きを助けたい臓腑に効果のある食材を選びたいときに
この帰経に注意をして選びます。

胃腸が疲れているときは脾や胃経に入る食材を、
が出るときは肺経に入る食材を、
むくみが気になるときは経に入る食材を
眠れない時心経に入る食材を選ぶなどという感じです。

各臓腑はそれぞれつながっている器官があり、
例えば肝は目につながるので、目が疲れているときは
肝経に入る食材を選ぶなどといったことも帰経がわかると,できるようになります。

IMGP2434.JPG

<本日のおすすめ薬膳食材>

枸杞子

性質:平性
味:甘味
帰経:肝・腎
分類:滋陰

枸杞は冬に養生したい腎の気を補い、血を増やす肝の経絡にも入るので
寒くて気血が不足しがちな今の時期におすすめです。

平性なので、ほとんどの体質の方が食べても大丈夫。

疲れ目や慢性の咳を止めるのに効果的。

そのまま食べられるので、料理のちょい足し(サラダのトッピングやマリネなど)や
ドライフルーツのようにお菓子や朝のシリアルに入れるなど
取り入れやすいのも嬉しいですね。

今日も見てくださってありがとうございました!
よかったらブログの方も遊びにきてくださいね♪

SAI dining* http://ameblo.jp/fani0912/

2013年12月 8日 09:44 | この記事のURL | コメント(0)

 





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