すてきに残そう、いつものごはん〜料理写真の撮り方〜

福岡拓

フォトグラファー。レタスクラブ、きょうの料理など女性実用誌を中心にふんわりとした空気感のある料理写真を撮影。おいしい物を食べるのも撮るのも大好き。
オフィシャルサイト：
http://www.takufuku.
com/

福原毅

フォトグラファー。主に広告分野で料理、食品、飲み物の写真を撮影。料理写真はちょっとしたコツでびっくりするほときれいに撮れます。写真が日々の生活を楽しくしてくれるお手伝いができたらうれしいです。
オフィシャルサイト：
http://www.takeshi-f.com/

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2015年2月をもって連載を終了させて頂きました。
たくさんの方にご愛読いただきましてありがとうございました。

ごはんを撮ろう、撮影編

こんにちは、拓です。

前回の続きです。

テーブルセッティングが終わり、ごはんをが炊けるのを待つところからですね。

ごはんが炊けました。

炊きあがったごはんをおひつに移します。

土鍋の下と上をひっくり返し、空気を含ませるような気持ちで、

おひつに移したら、しばらく（15分くらい）置いてむらします。

おひつの木肌が呼吸をするように、ごはんの無駄な湿気をなじませてくれます。

ごはんがふわっとしましたね♪

ごはんを盛ります。

しゃもじを縦にして、決して押さえつけず、ごはんと空気を一緒に盛るような気持ちで。

上から押さえつけて盛りを整えるとせっかく含んだ空気がなくなり、みっちりしてしまいます。

それだと、見た目もよろしくないし、おいしさも半減してしまします。

頭頂部の髪の毛を整えるときのような気持ちで盛り付けるといいです。

温めておいたおみそ汁を盛り、カメラの位置から見ながら盛り付けを整えます。

ごはんも、カメラを覗きながらお茶碗を回して盛り付けの映える角度を探し、盛り付けを整えます。

お食事の時は、箸を横から使いますが、盛り付けするときは、しゃもじでご飯を持った時のように、箸を縦につかうと立体感のあるきゅっと美しい盛りになりますよ。トングで盛るときも同様です。

ごはんを主役にしたかったので、おみそ汁は画面右で見切っています。

手前のお箸は、目立ち過ぎないよう、淡目の色のものを合わせました。

和食の場合、お箸と箸置きが手前に来るので、大きさや色味、存在感に気を配って写真のバランスを整えることが肝心です。

ごはんにぐっと寄ってみました。

お箸が水平だと強すぎて画面を分断する感じになってしまうので、少し斜めに置いています。

箸先をきちんと見せること、お茶碗は右側だけ見切って左側の縁のラインを入れることがポイントです。

画面真ん中にお茶碗を置くと、両側が見切れてしまい、写真の奥行き感がなくなり窮屈な感じになってしまいます。

最後にカメラアングルをぐっと上げて引いた感じの写真を撮りました。

カメラアングルが変わったので、クロスの柄を横にして、盛り付けと器の向きをアングルに合わせて変えています。

こんな、俯瞰のぽつんとした感じもクロスの柄が生きてかわいいですね。

ストライプ柄は縦に使うとシャープに、横に（横だとボーダーですね）使うとゆったりとした雰囲気になります。

料理写真は、事前の準備、イメージがとても大切です。

イメージを思い浮かべてスタイリングして、

器に合わせて調理して、盛りつけて、

カメラの前にお料理を置く。

ここまでできれば、料理写真の8割は完成です。

ひとつひとつ、丁寧に準備して、

丁寧に写真を撮れば、写真の中でお料理が微笑んでくれますよっ。

2013年7月26日 08:00 | この記事のURL | コメント(0)