小宮太郎のおうちでお気軽フレンチ

小宮太郎
千葉県木更津市の予約制フランス料理店『Cuisine & Wine TARO KOMIYA』料理長。併設の『芳信庵 陶芸ギャラリー・ワインショップ』オーナー。出張料理人・レシピプランナー。2013年、千葉県木更津市で自らのレストランをオープン。レシピプランナーとして、某大手食品会社のレシピ開発を担当。出張料理人として、有名画廊、老舗料亭でのイベント、多くの家庭で料理を出している。数年毎にカリフォルニアのワイナリー訪問をし、訪れたワイナリーは100以上。陶器製作も行っている。料理ブログ『ヌーベル・オヤジ・キュイジーヌ』も要チェック!
http://nouvelleoyaji
cuisine.blogspot.jp/



連載ブログランキング
関連カテゴリ
2014年11月をもって連載を終了させて頂きました。
たくさんの方にご愛読いただきましてありがとうございました。
カリフォルニアワイナリー巡り 2013 vol.3 <ソノマ編>
クレイジーな人達がいる。
ですよね(笑)
まぁまぁ、お付き合い下さい。
ソノマはナパに並ぶ有名な名醸地です。今回も色々なワイナリーに行きました。
その中でも、どうしても行きたかったワイナリーが "FLOWERS Vineyard & Winery"。
ここは、ピノノワールとシャルドネの作り手。
いわゆるブルゴーニュ品種ですね。
以前、予備知識が無い状態でここのフラッグシップ・ピノ 'Camp Meeting Ridge' を飲みました。

その衝撃たるや!
この上なく上品な口当たりと味は筆舌しがたいものがありました。
多くのワインを飲んで来ましたが、「忘れられないワイン」というのがいくつかあります。
間違いなくその1本に加わりました。
で、何がクレイジーかと言うと...
もの凄い山奥にぶどう畑があるんです。
かつて太平洋沿岸部のソノマ・コーストは「深過ぎる霧」と「海からの突風」のために、葡萄栽培には適さない土地とされて来ました。
畑を切り開いたウォルト&ジョアン・フラワーズ夫妻には
「こんな所で葡萄を栽培するなんて正気の沙汰ではない」と、
周囲からは嘲笑が絶えなかったそうです。
霧に覆われた太平洋沿岸部を進んで行きます。
濃霧。周りに家もなく、ただただ沿岸が続きます。
けれど彼らは海を見下ろす丘に小さな土地を見つけ、開墾を始めます。
後に世界にその名を轟かせ「加州3大クリュ」とまで呼ばれるようになる『キャンプ・ミーティング・リッジ』の始まり。
フラワーズ夫妻が開墾したこの畑は、海沿いと言っても霧が上がって来ない「ギリギリの標高」と突風が穏やかな風に変わる「ギリギリの距離」にあり、太陽は霧に邪魔されず、風は冷たい海風に包まれるという最高の場所なんです。
細く曲がりくねった道の山道をどんどん上がると...
霧を見下ろす場所に。思わずため息をつく程美しかったです。
ようやく入り口にたどり着きました。
世間で先に日の目を見たのはここの葡萄で作られた『キスラー キャンプ・ミーティング・リッジ』。このキスラーの新作は評論家から大絶賛され、ワインファンの間でも大反響を巻き起こします。
「キスラーの新作は凄い!でも、キャンプ・ミーティング・リッジって一体どこの誰の畑なんだ?」と。
ワインファン達は、この畑の所有者を突き止めると、フラワーズにはまだ作ってもいないのにワインの予約が殺到。当時、フラワーズはまだ葡萄栽培専業で、自分達のワイン造りはしていなかったんですね。
1994年が彼らの初めてのワインになるのですが、初のワインにもかかわらず、いきなりキャンセル待ちが出るという異例の事態を引き起こします。
以来、その人気に拍車がかかるばかりです。
実はここのワイナリーに行くに当たって、アポイントを取ろうとしたのですが、
全く連絡が着かなかったんです。
輸入業者の人にも「アポ取るのは難しいと思いますよ」と言われていました。
けれど、どうしても畑がどんな場所にあるかだけでも見たかった。
当たって砕けろです(笑)
車を止めると1人の女性が。「なになに?」みたいな感じです。でも丁寧に応対してくれました。
彼女はエコロジストだそうです。
山奥に葡萄畑だけがある。ある種神々しい風景でした。
こうして畑を見る事が出来て本当に良かった。
この時はシャルドネを収穫していました。
フラワーズのシャルドネ。生食すると、果実味と甘さが口一杯に広がります。
もの凄く美味しい葡萄です。
どの世界でも同じ事が言えると思いますが、
自分の信念に基づいて行動を起こす事は、他人から見れば「あいつおかしいでしょ」みたく言われる事ってあると思うんですよ。
あるいは「そんなの知ってた。誰でも出来る事じゃん」とか。
けれど、それを実行出来る人は極めて少ない。
フラワーズは、正にそういった事を実行したワイナリーだと思うんです。
素晴らしくエレガントな味の裏に隠された尋常でないストーリー。
クレイジーな人たち。
尊敬して止まないワイナリーです。
ということで、また次回!
2013年10月19日 16:23 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

![]() |
ふわふわ~♡かき玉ねぎ... おにゃさん 1114 up! |
![]() |
根菜のホットサラダ♪ハ... みるまゆさん 1107 up! |
![]() |
美味しいお水でクリーミ... SHIMAさん 1024 up! |

![]() |
キャラメルポテト~さつ... 小春さん 1017 up! |
![]() |
焼肉のっけ焼き飯 筋肉料理人さん 1014 up! |
![]() |
香ばしい♪鶏むね肉のス... ぱおさん 1013 up! |

![]() |
おばけのお弁当 akinoichigoさん 1012 up! |
![]() |
1人分128円調理時間... 武田真由美さん 1012 up! |
![]() |
まかないメタルめし「納... ヤスナリオさん 1011 up! |

![]() |
ミイラパンでハロウィン... マイティさん 1011 up! |
![]() |
ダブルかぼちゃのねじり... あいりおーさん 1005 up! |
![]() |
♡ベーコンとほうれん草... Mizukiさん 1005 up! |

![]() |
牛こま肉で ミニステー... ゆーママさん 0930 up! |
![]() |
リスさんのお弁当♪ Mai*Maiさん 0930 up! |
![]() |
みんなと一緒がいい1年... 山本ゆりさん 0930 up! |
