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夏から秋へ 潤い梨ゴマソース
今日から9月、朝夕も涼しくなって秋を実感できるようになってきたでしょうか?
中医学や薬膳では、自然や気候の変化を一年を通して陰陽五行で考えます。
夏の暑い時期には自然界で勢力が強かった陽が極まり、今度は陰と入れ替わります。
それとともに気温も下がり、だんだんと日が短くなり、自然界が陰の勢力に取って代わります。
夏から秋の季節の変わり目は、私たちの体もこの影響を受けてバランスが乱れやすく、夏の疲れが残っていたりするので体調を崩しやすいのです。
そんな時こそ、薬膳で身体を労りながら季節の食材や飲み物を取り入れて、バランスを取っていくことが大切です。
陰陽五行でいうと、秋は乾燥の季節で、呼吸器系がダメージを受けやすい季節です。
薬膳では秋も夏の暑さの残る温燥の時期と冬に向けて寒くなる涼燥に分けて、それぞれに合った食べ方を勧めています。
温燥の今の時期は、体の熱をとりつつ、空気の乾燥プラス、発汗で失われる体の潤いを補っていくことがポイントです。また、今年は特に多いような台風の影響で、乱れがちな自律神経を整えるために"気"のめぐりをよくして落ち着かせるような食材も取り入れていくと良いですね。
今回は今の時期オススメの、いろいろ使える万能ソースレシピをご紹介します。

<潤い薬膳 梨ゴマソース>
梨 1/2個(80~100g)
練りゴマ 大さじ4
すりごま 大さじ4
醤油 大さじ4
米酢またはリンゴ酢 大さじ2
おろし生姜 1片分
梨をすりおろし、練りゴマと混ぜます。残りの材料も加えてよく混ぜれば出来上がり!
フードプロセッサーやミキサーがあれば、よりお手軽です。
冷蔵庫で一週間ほど保存可能。
胡麻和えやサラダドレッシング、しゃぶしゃぶのタレ、蒸し鶏やバンバンジーに、
そうめんやうどん、冷たいパスタなんかのソースにも使えます。
ほんのり甘酸っぱくて、生姜の風味で食欲も進みますよ!
薬膳では秋には白い食材が良いと言われるのですが、白い食材には潤いを補ってくれるものが多いのです。梨や胡麻(特に白胡麻)はその代表!
他には白きくらげやユリ根や蓮根、瓜類も潤いを補ってくれます。
意外にも豚肉も潤い食材なので、特に乾燥が気になる方には豚しゃぶに梨ゴマソースがオススメ!気の巡りを良くするジャスミンティーと一緒にいかがでしょう。
この写真のサラダでは体の熱をとるきゅうりと、気の巡りを良くするセロリ、
潤いを補う白菜に、ルッコラと水菜を合わせています。
咳が気になる時には春菊なんかもオススメです。
梨やリンゴなど旬のフルーツは体の熱をとる働きもあります。
その他体の熱を冷ます食材はこちらやこちらを参考にしてみてくださいね!
自律神経を整えて、気の巡りを良くする食材についてはこちらをどうぞ!
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中国政府認定資格である国際中医薬膳師の資格をもつ。身近な食材でおうちで簡単にできる薬膳をモットーに、中医学の理論に基づいてパーソナルな体質に合わせた料理や献立の提案が得意。定期的に料理教室「La Table de Eri」を開催。
ブログ「SAI dining」も好評執筆中。