2017年7月をもって連載を終了させていただきました。
たくさんの方にご愛読いただきましてありがとうございました。

冬の薬膳 チキンソテー栗とキノコのクリームソース

  

カリフォルニアからこんにちは!

国際中医薬膳師 清水えりです。

月一で季節の体を整える薬膳レシピをご紹介しています。

今回はクリスマスにもオススメのちょっと豪華な骨つきチキンのソテーに、体を温める栗とキノコのソースのレシピです。

冬は日が短くなり、気温も下がるとともに、陽の気が弱くなり、陰の気が盛んになります。自然界の動物が冬眠するように、人間の体も活動がゆっくりになり、血行や気の巡りも鈍くなるので冷えやすくなります。


そんな冬の薬膳ポイントは気を補ってさらに巡りを良くすることと、体を温める食材です。

体を温める食材の代表は生姜やニラ、ねぎなどの香味野菜やシナモンや山椒、唐辛子などのスパイス。そして鶏肉やラム肉、海老などです。


気を補う食材は、米やサツマイモ、かぼちゃなどの穀物や芋類、くるみなどのナッツ類、そしてキノコ類です。特に米でももち米(お餅)や栗は補気のパワーが強く、少量でも体を温めてくれます。そして気を巡らせる食材としては玉ねぎやらっきょう、柑橘類、酢やお酒です。


気の巡りが良くなると、血行も良くなるので、末端冷え性の方はこれらを毎日取り入れることをお勧めします。


冬は五臓で言う"腎"が盛んになる季節でもあるので、"腎"を助ける食養生もポイントになります。


栗や黒ゴマ、キノコやキャベツ、ニラ、サツマイモ、山芋、エビなどが腎を助ける食材です。


今回のレシピには気を補う栗やキノコ、体を温める鶏肉やにんにく、さらに乾燥対策で、潤いを補う乳製品を使っています。

chicken1611-1.JPG



<材料>2人分

鶏骨つきもも肉 2本(塩胡椒で下味をつける)

マッシュルーム 6個

エリンギ 1本

干し椎茸 2枚(戻す)

玉ねぎ 1/2個

むき甘栗 6~7個(70g)

にんにく 2片(1片は鶏肉用、1片はソース用)

タイム 2~3本

オリーブオイル 適宜

Aブランデーまたはシェリー酒 大さじ1

(なければ日本酒)

A椎茸戻し汁 1/2カップ

A醤油 小さじ1

A粒マスタード 小さじ2

牛乳 1/4カップ

サワークリームまたは水切りヨーグルト 大さじ1~2

ローズマリー 1枝(鶏肉用、なくてもOK)

キノコ類と玉ねぎは薄切りにする。にんにく1片は潰し、残りははみじん切り。


フライパンに潰したにんにく、オリーブオイルを入れ、火にかける前に水気を拭いた鶏肉を並べて(表になる側から焼く)中火にかける。

フライパンが温まって、ジュージューと音がしてきたらローズマリーを加え、弱めの中火で焼く。油をまわしかけながら焼き、皮がこんがりいい色になったら裏返し、もう片面も焼き色がつくまで焼く。


鶏肉を取り出し、ホイルなどをかぶせて保温しておく。


フライパンの油を捨て、玉ねぎを弱火で炒める。玉ねぎが透き通ってきたらにんにく、タイムを加え、香りが立ってきたらキノコ類を加える。中火にしてキノコから出る水分を飛ばすようにさらに炒める。


汁気がなくなったら、ブランデーを加え、アルコールが飛んだら残りのAを加え、塩、胡椒で味を調える。甘栗を加え、鶏肉も戻して蓋をして鶏肉に完全に火が通るまで5~6分煮る。


鶏肉を取り出し、ソースに牛乳、サワークリームを加えて、最後に味を調える。


鶏肉を盛り付け、ソースをかけてどうぞ! 


今回の付け合わせは芽キャベツとカブ、カリフラワーのハーブ蒸し焼きですが、

ご飯やパスタ、マッシュポテトをつけ合わせるのもオススメです。


IMGPchicken1611-2.JPG
チキンは骨なしでももちろんOKですし、むね肉でも作れます。

その場合は鶏肉を煮込むところはスキップして、ソテーした鶏むねにソースをかけてどうぞ!


このソースだけをパスタソースにしても美味しいので、冬の簡単ランチにいかがでしょう?

工程が長く見えますが、フライパンひとつで出来るので、意外と手軽!

冷たいフライパンから焼き始めることで、鶏の余分な脂が溶け出して、皮もこんがりと焼けます。

これからのパーティーシーズンやクリスマスのメインディッシュにも使えるレシピ、ぜひお試しくださいね!


SAI*dining おいしくきれいに

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清水えり

中国政府認定資格である国際中医薬膳師の資格をもつ。身近な食材でおうちで簡単にできる薬膳をモットーに、中医学の理論に基づいてパーソナルな体質に合わせた料理や献立の提案が得意。定期的に料理教室「La Table de Eri」を開催。

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