2021年5月をもって連載を終了させていただきました。
たくさんの方にご愛読いただき誠にありがとうございました。

【保存版】卵アレルギーの除去食と代替食品について

  

こんにちは。
アレルギーっ子のレシピを連載中のKaeです。

今回は食物アレルギーの中でも患者数が多い、
卵アレルギーの除去食と代替食品についてのお話です。

長文ですが、よかったら参考にしてみてくださいね。

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「卵アレルギーの除去食と代替食品について」


食物アレルギーの疑いがあり、病院の問診や検査を受けた結果、
「卵を食べさせないで下さい」と診断された場合、
卵を除去する食生活が始まります。

いわゆる除去食のはじまりです。

 
でも、一言で「卵を除去」といわれても、
実際にはどんな食品や料理を除去すればいいのでしょうか?


息子は生後8ヵ月の頃、卵入り味噌煮込みうどんを食べたら、アナフィラキシーショックをおこし入院。検査の結果、卵アレルギーが判明し、卵除去の生活が始まりました。
スーパーでは食品の原材料表示やアレルギー表示を確認するようになり、今でも「卵はこんなものにも入ってるのか」と驚く日々が続いています。

では、具体的にはどんなものに卵が含まれているのでしょうか。



〇代表例

・おかず編
卵焼き
目玉焼き
オムライス
茶碗蒸し
ハンバーグ
餃子、焼売・春巻き


・お菓子編
プリン・ババロア
ケーキ
クッキー・クラッカー・ビスケット
ホットケーキ・マフィン
アイスクリーム
ミルクセーキ
せんべい・饅頭


・加工食品編
ウインナー・ハム
ちくわ・かまぼこなどの練り製品


・つなぎ
ラーメン
手打ちパスタ
食パン(パン粉)



・衣や衣づけとして
コロッケ
てんぷら
フライ


・調味料
マヨネーズ
ドレッシング

などなど、書き出してみると数多くの食品に卵が使われています。


一覧を見ると「食べれるものがほとんどない」と思いがちですが、全然そんなことはありません。
少しの工夫や食品の選び方次第で、ほとんどのものを食べることができるのです。



それでは実際に卵の代用について、
お菓子、お料理に分けてご紹介します。



【卵の代用アイデア お菓子作り編】

●はじめに「卵の役割・効果とは?」
まずは卵の役割と効果を知っておくと理解しやすいです。


・風味、味を良くする
動物性たんぱく質特有の、コクや旨味が加わり、味がよくなります。


・生地をふんわりさせる
気泡を含む性質があり、泡立てて使うとフワフワの食感になります。


・色をキレイにする
美しい黄色は食欲をそそります。例)カステラの断面


・生地の滑らかさ、しっとり感を出す
卵黄には油分と水分を乳化させる効果があり、乳化させることで生地が安定し、しっとり滑らかにな食感になります。数十時間、状態を保持できます。


以上、これらを一工夫すると、卵なしでもお菓子や料理が作れます。


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●卵なしのケーキはホットケーキミックスを使う。
卵なしの焼き菓子を作るならホットケーキミックスが役立ちます。ホットケーキミックスは、小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーなどお菓子作りに必要な材料のほか、乳化剤や香料が入っているため、卵なしでもしっとりと風味のよい生地が作れます。さらに原材料のビタミンなどにより、黄味がかった色が出るので、美味しそうにみえます。とはいえ、卵を入れたケーキと比較し、卵を抜いた分だけ、ふわふわ感や質の持続性は劣ります。ふわふわ食感のケーキを目指すなら、ホットケーキミックスに牛乳や豆腐、ヨーグルト、多めの油を加えるのがポイントです。足りない風味は、バニラオイルやバニラエッセンスで、色はにんじんやかぼちゃ、野菜ジュースを使うとキレイに作れます。


●パウンドケーキ
パウンドケーキは、ホットケーキミックス+他の材料で作ることができます。パウンドケーキのしっとり感を出すには、豆腐やおから、バナナなどをいれるとしっとり仕上がります。バナナはバナナ風味になりますが、食べやすく子どもが喜びます。加える液体は水よりも豆乳や牛乳を使った方が口当たりが滑らかになります。


●クッキーを作るなら、はちみつを足す。
クッキーは卵なしで作れますが、硬くなりやすく、ビスケット風のパサパサした食感になります。しっとり感を出すには、砂糖の一部分をハチミツや風味のあるシロップに変えると、美味しくなります。水あめを使う方法もありますが、水あめは風味がなく硬さがあるため、扱いにくいので少量使うほうが無難です。風味を出すには、バニラエッセンス、紅茶の茶葉、ココア、きな粉、シナモンなど、好みを風味を足してください。バターがOKならば、オイルにバターを使えば風味を出すことができます。

●プリンを作るなら、牛乳や豆乳、カボチャで代用
プリンは卵をメインに使うお菓子ですので、同じようには作れません。ただ似たような味や食感を出すことはできます。プリンを作るには、牛乳や豆乳にゼラチンを加えて固めます。プリン色にするには、かぼちゃの粉やペーストにしたものを少し混ぜて作ります。ゼラチンの代わりにくず粉+寒天でプルンとした食感を出すこともできます。豆乳はやや黄味がかっていて風味も似ているのでおすすめです。


●お菓子やパンの照りは牛乳や豆乳、ジャムで代用
手作りパンを作る時、最後にドリールと言って、溶き卵を塗ることがありますが、牛乳や豆乳で代用できます。卵よりも多少、照りは少な目ですが、家庭で作るパンなら十分キレイにできます。バウンドケーキやパイなども豆乳や牛乳、薄めたジャムを塗るとテカリがでて、乾燥によるパサパサ感が防げます。


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【卵の代用アイデア 料理編】

安くて栄養満点、卵は家庭料理の定番食材ですね。
ここではお料理で役立つ卵の代用アイデアをご紹介します。


●お好み焼きは、山芋や豆腐でフワフワ食感に。
ふんわり食感のお好み焼きは卵を入れて作りますが、代わりに山芋や豆腐ペーストを使うと、柔らかい食感になります。かつおぶしや水の代わりにだしを使うと風味を補えます。干しエビや豚肉を多めに入れるのもよいです。卵不使用のマヨネーズを入れると、ほんのり甘く柔らかな食感になります。


●ハンバーグのつなぎは塩
ハンバーグのつなぎは卵だと思いがちですが塩です。ひき肉に塩を加えて粘りが出るまでこねるとつなぎになります。子供が好むしっとりやわらかいハンバーグなら、卵なしで、パン粉(卵不使用)に牛乳(豆乳)。すりおろしたお麩や山芋、レンコン、ペーストにした豆腐に片栗粉や小麦粉を加えれば作れます。子ども用にあまり塩を使いたくない場合は、塩なしでOKです。また生地が柔らかすぎる場合は、材料を混ぜて形を整えた後、小麦粉やあればタピオカ粉で表面をコーティングして焼けば、肉汁があふれ出ることなく美味しく作れます。



●揚げ物の衣づけは水溶き薄力粉やマヨネーズ(卵不使用)で
コロッケやとんかつは薄力粉→溶き卵→パン粉の順で作りますが、水溶き薄力粉とパン粉で作ることができます。また、マヨネーズ(卵不使用)→パン粉でもほんのり塩味がきいて美味しく作れます。


●オムレツ、卵焼きは見た目を同じに。
オムレツ、卵焼きなどの卵料理は、同じ味や食感のものを作ることはできませんが、見た目なら同じにすることができます。オムライスの薄焼き卵なら、じゃがいもペースト+かぼちゃペースト+片栗粉+油。卵焼きなら、白身魚(すり身)+かぼちゃ+片栗粉などでも作れます。とうもろこし粉も使えます。


《まとめ》
いかがでしたでしょうか。

卵を使わない料理は、代用できるものを使えば、十分美味しく、また違った味わいの料理を作ることができます。ここ最近は、生協や自然食品屋さん、大手スーパーでも、卵を使わないお菓子や、ライス麺なども多く販売されています。日本ハムの「みんなの食卓 あらびきウインナー」やオタフクソースの7大アレルギー対応製品「1歳からのシリーズ」、マヨネーズやお好み焼きソース、焼きそばソースなども赤ちゃんや子供商品を扱うお店で買うことができます。

卵が食べられない方はもちろん、卵を切らしてしまった時にも、ぜひ試してみてくださいね。

Kae

Kae

カクテル&ジュースコーディネーター。出版社で、美容・料理関係の編集&記者を経験。心にも体にも美味しい美容レシピならオマカセ。毎日を楽しく、心地よく、人を喜ばせるような、そんな暮らしが理想♪ブログ「KAE'S美容レシピ」も執筆中!旧連載「ココロとカラダにやさしい Kae's Beauty Recipe」もチェック!

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