
update 2008.04.25 text&photo:Rumiko Igaki recipe:photo:kananei
〔インタビュアー(以下イ)〕 レシピ本もご出版され、レシピブログの中では言わずと知れたかな姐
さんですが…!
あらためて自己紹介をお願いします。
〔かな姐さん(以下カ)〕 “てんきち母ちゃん”、または“かな姐”と呼ばれております。
毎日の晩御飯を撮った写真と献立、レシピの紹介をしています。それから3人の子ども達の日常(最近、そこへ新しい家族であるラブラドールのメイの独り言写真日記もスタートしました!)をブログに書き留めています。
〔イ〕 ブログを始めたきっかけは?(と、ここでかな姐さんの隣に座ってたすぅちゃんのバッグに思わず反応してしまいました。)なんか…バッグが…(なあちゃんのバッグinバッグのお話を思い出したのです。)
〔カ〕 あれね〜、どれだけ持っているんだろうって感じですよね〜(笑)。
ブログを始めたきっかけは、結婚以来ずっと続けていた「晩御飯の献立をノートに書き留める」作業をネット上に移したのがきっかけです。パソコンをちょうど買い換えて、触るのが楽しくて…。ブログがちょうど流行りだしたので…。
「今日晩ごはん何だった?」って実家とか、友達とか話するじゃないですか。そういうノリで…。
〔イ〕 かな姐さんにとってブログってどんな存在ですか?
〔カ〕 日常の中のもう、日課みたいな。書けない日があると、「ワー書かなきゃ、書かなきゃ」って。もう、早く書かないと忘れちゃう。子供が面白いことを言うとメモを取るんですが…
〔イ〕 ブログをはじめてよかったことは?
〔カ〕 遠く離れて住む両親への近況報告にもなりますし、昔の日記を自分で読み返すのも懐かしくて楽しいです。アメリカに住んでいる方が日系の本屋さんに並んでいたよって教えてくださったり。あ、知り合いではなくブログを見てですよ。日本の風景が懐かしいから、日本っぽい食卓の風景だと覗いてくださったり。遠く海外に住まわれる方からもメールを頂いたりして。日本国内のみならず、全世界に友人が出来た気分を味わせて頂くこともできました。
〔イ〕 では、ブログをやって大変なことは?
〔カ〕 晩御飯の品数が少なかったり、色合いが悪かったりすると写真を撮る時にも気合いが入らないんです(笑)。なので、なるべく全体のバランスを考えながら、毎日お料理するようになったことですかねー…。
でも、たまに茶色一色! みたいな食卓の日もありますが(笑)。一品バーンと作るよりはちょこちょこいっぱい作るのが…
だらだら、ずっと何かやってますよね〜。
〔イ〕 まさに、このキッチンで、ですね! そういえば、ダンナさんがブログを読まれて、何かコメントなどは…
〔カ〕 しないです(笑)。
基本的に夫が帰ってきたらパソコンはしないんですよ。帰ってきたら閉じて。
〔イ〕 やっぱりご家族と過ごすときは…
〔カ〕 ブログは読むなって言ってるんで、読んでいたとしても何も言わないですね。
〔イ〕 ブログからレシピ本を出版されたりと日常での変化はありましたか?
〔カ〕 本を読んでくれた方で子供を3人生みたくなりましたとか。そんなことを言って頂いたり。少子化にちょっと貢献しているかも…とか(笑)。
〔イ〕 歳が近いお子さんが3人いらっしゃると、実際どんな感じですかね。
〔カ〕 大変なことも多いです、大変なんだけどそこは自虐的に…(笑)
〔イ〕 育ち盛りのお子さんを満足させるレシピはどうやって考えるのでしょうか? 素敵なレシピを考えるコツは?
〔カ〕 まず食材ありき! ですね。お野菜を見て、じゃあ今日何にしようかって。その日の献立はその日に決めるみたいな。前はねー、1週間に1度決めてその通りにやるって感じだったんですけど… 「何食べたい?」って聞いておいて、それ作らなかったりとか(笑)。
〔イ〕 お母さんのごはん、美味しい?
〔すぅちゃん(以下ス)〕 うん。カレーが好き。(つぶやくような声で)
〔カ〕 昨日カレーだったからね。
〔ス〕 それから…焼肉
〔カ〕 また微妙な…(笑)
〔ス〕 あのね、ブロッコリーが好き。
〔カ〕 ブロッコリーはどんな味が好き?
〔ス〕 マヨネーズ。
〔カ〕 マヨネーズか!
〔イ〕 じゃあ、また何かあったら教えてね。おやつとか…。
〔カ〕 スーパーで安い野菜を買ったり、珍しい野菜や食べたことの無いものを探すのが好きです。それを、あれこれと想像しながら実験的に作るのが趣味なんです。あとは、ママ友とランチへ行ったときには、自分では作ったことのないようなものを注文して、「これは何が入ってるのかなぁー」、「調味料は何かなぁー」と想像して、実際に再現してみたり、または、こうしたほうが美味しいに違いない! とヒントを貰ったり。
〔イ〕 お気に入りの食材とかはありますか?
〔カ〕 ひじき、高野豆腐、セロリですかね。セロリは食べられるようになるまで買ったことがなかったんですよ。調理方法も知らなかったし、あえて食べようと思わなかったですね。今はあえて食べようと。
〔イ〕 ひじきと高野豆腐は好き?
〔ス〕 好き!
〔イ〕 レシピブログのブロガーさんへぜひ、今までのレシピでオススメのレシピ、好きなレシピを教えてください。
〔カ〕 “パセリのお肉”、“手羽先のうんま〜〜揚げ”、最近のレシピでは、“セロリのそぼろ”ですかね。
〔イ〕 レシピを考える際、参考になさっている本などはございますか?
〔カ〕 ないです。強いて言うなら、「てんきち母ちゃんちの毎日ごはん」かな(笑)
〔イ〕 子供の頃をフト振り返ると、思いっきり外で遊んだ後に食べるごはんはすごく美味しく感じたり、ふたつ年上の姉と些細なことでケンカして泣いたり、笑ったり… かな姐さんの家でお話をしていたら、そんな幼少の頃の甘酸っぱく温かい記憶と母の味を思い出しました。
どんなに高いお金を払った豪華な料理より、母の味を鮮明に舌が覚えていて、それは、懐かしく温かい心のともしびとして大人になっても私たちを照らしているのです。
かな姐さんのインタビュー後半は5/9アップ予定です。お楽しみに!