2017年7月をもって連載を終了させていただきました。
たくさんの方にご愛読いただきましてありがとうございました。

薬膳で花粉症対策おすすめ食材

  
そろそろ花粉症の季節ですね。

私自身も花粉症なのですが、毎年この時期は憂鬱なもの・・

花粉症の症状を軽くする漢方薬もありますが、
体質やタイプによっても合う薬が違っていて、選ぶのも実は難しいのです。

毎日の食べ物で少しでも症状が軽くなるとうれしいですよね?

ということで、今回は花粉症対策になる食材をタイプ別にご紹介します。

*薬ではないので劇的に症状が軽くなることはあまり期待できませんが、
 体を内臓から整え、アレルギー反応が起きにくくなるような対策です。

 食べてすぐ良くなるわけではないということをご了承下さい。

花粉症は外から入ってくる花粉に体の免疫が過剰に反応して起こるのですが、
中医学では体に「湿」(痰湿・水毒とも)という物質がたまることで、
アレルギー反応が起こると考えます。

この「湿」は食べたものが「脾」できちんと消化されなかったり
体が冷えることによって生じます。

この「湿」がたまらないようにすることと、溜まった「湿」を排泄することが
症状を軽くするポイントとなります。

豆るい

まずは水分代謝をよくして「湿」を排出する食材。

薬膳では「袪湿類」の食材です。

写真の大豆黒豆、そらまめの他にも
小豆やとうもろこし、ハトムギ、金針菜、菊芋、
冬瓜やシロウリすもも、さくらんぼ
などです。

また、食べたものをきちんと消化するために
「脾」の働きを助ける食材や「気」を補う食材も大切。

大根・蕪・大麦・サンザシ・米・カリフラワー・南瓜・カツオなどです。

理気えんどう

「気」を補ったら、巡らせましょうということで、「理気」の食材も一緒にぜひ!

これから旬のエンドウ豆や柑橘類(特に皮)、
ジャスミン、マイカイカ(バラ)、蕎麦、玉ねぎ、らっきょう
など。

アスパラ 滋陰

「脾」と同じく、花粉症対策のために整えなければいけないのが「肺」です。

肺は外気と直接通じているので、肺を潤してバリア機能を強化し、
花粉の侵入に備えます。

肺を潤す食材は薬膳では「滋陰」、
小松菜やアスパラ、苺、白キクラゲ、豆乳、松の実、胡麻(白・黒)・卵杏仁
などです。

白きくらげ

白キクラゲはスープにしたり、デザートに、
とろとろに煮込むと成分が煮汁に溶け出して吸収がよくなります。

肺を潤す食材はお肌にも潤いを与えて、ぷるぷるにする、
うれしいおまけも。

化痰 菜の花

痰や鼻水を抑える作用のある「化痰類」も症状が出てしまった時に。

春が旬の菜の花や筍は体にたまった「痰湿」の排出を助けます。

この分類の食材には春菊や里芋、海藻類、浅蜊やくらげなどがあります。

花粉茶

手軽に取り入れられる対策としては毎日のお茶!

花粉は外邪の一種なので、解表類のお茶がおすすめ。

解表というのは、発汗を促すことで
体を外から入ってくるものから守る「衛気」を強くするものです。

白くて水のような鼻水が出る方は紅茶に生姜やシナモンを入れたものや
紫蘇茶や紫蘇ジュースなど温めるタイプの解表類を。

鼻水が黄色っぽく、目や鼻のかゆみが強い方は
ミントティーや菊花茶がおすすめです。

ミント菊花

葛も熱をとるタイプの解表類。

ハーブティーでは、免疫をアップしてアレルギー反応を起きにくくするネトル
水分を排出するリンデン、かゆみを落ち着かせるカモミールなどもいいですよ。

私のお気に入りはミントティーをベースにネトルとリンデンのブレンド。
レモンを入れるとさっぱりとして、とっても飲みやすいです。

次回はおすすめ食材を使ったレシピをご紹介しますね!

今日も読んでくださってありがとうございました!
よかったらブログの方も遊びにきてくださいね♪

SAI dining* http://ameblo.jp/fani0912/
清水えり

中国政府認定資格である国際中医薬膳師の資格をもつ。身近な食材でおうちで簡単にできる薬膳をモットーに、中医学の理論に基づいてパーソナルな体質に合わせた料理や献立の提案が得意。定期的に料理教室「La Table de Eri」を開催。

ブログ「SAI dining」も好評執筆中。

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