
2011.04.01p text :rumiko igaki photo: kiki-rin
〔インタビュアー(以下イ)〕
はじめまして。今日はありがとうございます。さっそくですが、まずは自己紹介からお願いいたします。
〔kiki-rinさん(以下k)〕 はじめまして。kiki-rinこと、越石直子です。昨年起業した、「(株)フーディストファクトリー51」の代表取締役であり、料理家、料理プロデューサー、料理ブロガーです。そして3人の食欲旺盛な男の子のママでもあります。 元々は、都内で生活しておりましたが、那須を度々訪れる際に那須の自然、土地柄に惹かれて家庭菜園や石窯、ツリーハウス、ハーブ園などの夢を叶えるべく2007年に移住を決意しました。
〔イ〕 会社を経営しながら、この春に中学生になるご長男から、幼稚園の次男、もうすぐ2歳の三男と3人の男の子の子育てに、ブログと充実した毎日を送っていらっしゃるようですね。もともと、料理のブログをはじめたきっかけというのは・・・?
〔k〕 都内から那須へ移住したばかりの頃は、愚痴や相談ごとを言える友人がいませんでした。 不安だったり、新しい土地でのトラブルもあり、悩み事を話せる人が居なくて、 ブログでつぶやきはじめた・・・、それがきっかけでした。今で言うツイッターがわりに ブログを使い始めたのかもしれないですね。 なのではじめは料理のブログではなく、どちらかというと『愚痴ブログ』でした(笑)。
〔イ〕 そうだったんですね。那須の生活に慣れてからお料理をアップされていったようですね。実際にブログをはじめてから、生活に変化はございましたでしょうか?
〔k〕 ブログを書き続けているうちにいろんな人に出会えました。 また愚痴のブログから自分の趣味の料理ブログへと変わっていき、自分の夢をそこで みつけることができました。ブログによって「人気レシピブロガー4人のワンプレートごはん」という本を出版したり、商品開発だったり、起業だったりとひとつずつ夢が実現へと発展していきました。 そして仕事だけでなくネットからリアルにつながる友人も増えてきて那須にいながらに して全国、海外にまで友達を作ることができました。
〔イ〕 すごい! ブログをきっかけにご自身の生き方まで、変化されていったんですね。ブログは夢を実現する魔法のツールみたいですね。 ブログのいいところを教えていただきましたが、逆にブログをしていて大変なことなどはございますか?
〔k〕 もちろん、あります。ブログをやめたいと思った事がありました。 というか、一時期やめていた時期があります。 それはブログをはじめた当初、コメント返しは絶対! ブログの更新は毎日。と、自分で決めていたので、だんだん増えていくコメントにも対応しているうちにコメントを返すのに1日50人という日もあり、コメントのレスだけで4時間かけていたことも・・・。 ブログの楽しさが苦しさに変わった時期でもありました。
〔イ〕 1日にコメントを50件、しかも毎日返すというのは、日々の生活もある中では大変ですね。
〔k〕 はい。その苦しい時期にちょうど3人目を妊娠して、妊娠をきっかけにブログから1年間、きっぱりと離れました。でも、1年やめてみて本当のブログの楽しみ方に気が付きました。書かなければいけない、という気持ちから楽しければ書こう! そう思えるようになりました。また、コメントも出来る時に返す、できないときは返さない、そう決めたら心が楽に、ブログがよりいっそう楽しくなりました。
〔イ〕
なるほど。ブログを楽しいツールに変えるには、自分なりに楽しくできるルールを作ったり、ブログとの付き合い方を考えてみるのも大切なのかもしれないですね。
では、kiki-rinさんがブログをアップする際にこだわっているポイントは?
〔k〕 やはり写真は大事だと思うので、撮影する際はコントラストや明るさなど、見やすいように調整して、自分の特長が出るような文字や装飾を入れて楽しんでいます。そして文章に関しては長く書くのではなく、読んで頂きやすいように適度に改行をつけて、文字を強調したり、読みやすくなるように心がけています。
〔イ〕 kiki-rinさんのブログは、料理だけではなくて、やはり那須での生活風景を楽しみにされている方も多いと思います。
〔k〕 そうですね。料理だけでなく、那須の自然、育児、犬のことなど生活している様々な話をアップして、色々な方に楽しんでもらえるように記事を仕上げています。 今は冬ですが、春になると庭に水仙や福寿草等の野花がひろがります。 また野鳥の小鳥やキジも庭に遊びにきてくれるので朝のちょっとした合間に 小鳥を眺めながらコーヒーを飲んだり、花を摘んで来て食卓やトイレ、キッチン等あらゆるところに飾ります。
〔イ〕 いいですね。野鳥を眺めながらコーヒーを飲むのは、お金には変えられない贅沢な時間ですね。東京で家に飾る花は、お店で購入するのがほとんどかもしれませんが、那須では自然から花をおすそ分けして貰って飾る、自然と共存していると感じますね。
〔k〕 買ったお花と違って季節を感じますよ。那須では野草、野花は当たり前に生えていますが 都内ではあまり売られていませんから貴重です。売っていても茶道用で高いんですよね。 そして春以降の季節には薪割りも日課です。そうなると仕事や家事は中断(笑)。 昼に石窯に火を入れてパンを焼いたり楽しんでます。
kiki-rinさんにとってのブログの存在とは、「自己表現の場であり、愚痴の場であり(笑)規模はとことんちっちゃいですが、新聞や雑誌等と同じだと思っています。いわば、私はその、ちっちゃなちっちゃなブログという雑誌『NASU NO KITCHEN』の編集長だと思いながら楽しんで記事をあげています」
とのこと。
ブログの楽しみ方は人それぞれ。遠く離れた家族へ「元気だよ!」と報告するためにアップしている人も居れば、ひとつの自己表現、また自己実現の場としている人もいます。色々な方が見るブログだからこそ、その小さな記事にもルールをもうけマナーを大事にしているそうです。
〔イ〕 では、今後はどんな夢をかなえていきたいですか?
〔k〕 那須の発展に関わっていけるような料理家になっていけたらと思います。 那須の栗原はるみさん的存在になれるように頑張っていきたいです。 那須といえば「越石直子」。そんな那須の食から全国に美味しいレシピを発信したり、料理ブロガーならではの食の企画を盛り上げていければいいなと思います。
〔イ〕 料理のブログをやっていらっしゃる方はみなさん、パワー溢れる素敵な女性が多いですね。私も今日は元気をもらいました! ぜひ、那須からみんなが笑顔になる食の提案を、どんどん発信していただき、栗原はるみさんのように活躍されることを楽しみにしています♪
ブログが自分の好きなことを振り返るきっかけとなり、そこから夢を描き、ひとつひとつ実現していったkiki-rinさん。夢が詰まったブログが今後、どんな風に変わっていくか楽しみですね!
次回後編は4月15日更新予定です。どうぞお楽しみに♪
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