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レシビブログインタビュー:recipe & life「おいしい暮らし」前・後編  毎月二回更新
第36回目 ワインとごはん ヤスナリオさん 前編
ワインとごはん ヤスナリオさん  へ

2011.01.07up text rumiko igaki photo yasunario


〔インタビュアー(以下イ)〕  はじめまして。今日は、よろしくお願いします!
気になるご職業の方から…普段は、掛け軸を修復したりふすまを仕立てる表具師さんということで…。


〔ヤスナリオさん(以下ヤ)〕  はい。母方の実家である叔父の家が、東京で表具師をやっていて。札幌で育って、ちょうど10年前に東京に来ました。札幌では普通にフリーターをやっていました。普通っていうのも変ですけど(笑)。


〔イ〕 ご職業柄、和食とか作りそうなイメージ…と思いきや洋食のブログをやっていらっしゃいますね。


〔ヤ〕 思いっきり洋食ですね(笑)。


〔イ〕 ちなみに表具師さんというお仕事は、どんな世界なんでしょう?


〔ヤ〕 徐々に下積みから段階を踏んで、仕事を覚えていく職人の世界ですね。最初は雑用から始まり、やっと今、10年経ってかけ軸を触らせてもらえるようになりました。5年くらいはお客様のかけ軸は触らせてもらえないので、自分で練習していました。


〔イ〕 職人というと、料理も下積みから経験を積んでいきますから、通じるところがありますね。ブログを始めたきっかけというのは?


〔ヤ〕 普段の日記だけのブログはずっと続けていたのですが、1年前の冬に、急にワインにはまったんですよね。


〔イ〕 何がきっかけで?


〔ヤ〕 最初はやけ酒でした。奥さんと一緒に「腹立つね〜! 」って、渋谷でワインを買って飲んだら、これが美味しくて。「ワインっていいね〜! 」って(笑)。


〔イ〕 じゃあ、それまではそんなにワインも飲まれてなくて?


〔ヤ〕 はい。その時に美味しいなあって実感しました。


〔イ〕 ちなみにその時飲んだものは?


〔ヤ〕 白で、飲みやすいものだったんですけど…。「カンフー・ガール」っていう面白い名前でアメリカのワシントンで作られたものです。かつてヨーロッパでロックバンドを組んでいた方が作られただけあって、CD的に言うとジャケットがかっこいい! そこからですね、そんなにワインに詳しくないから備忘録的に、ブログを始めて。ついでに食べたものを載せようとしたら割合が変わってしまって、今はごはんがメインになっています。


〔イ〕 東京ごはん映画祭コラボ企画の料理コンテストでは「南極料理人的な、エビホタテメンチカツ」が「南極料理人」賞と準グランプリを獲得したりと、ブログをはじめて変化はありましたか?


〔ヤ〕 賞をとるということを目指してやってなかったので、凄く嬉しかったです。変化でいうと料理を自分で作ってブログにアップしていくうちに、日に日に上達するのが分かってきたのでそれが良かったですね。それから、以前は連絡し合わなかった友達が、「あの時の○○作ったよ」って連絡が来たり。そういうのが嬉しいですね。


〔イ〕 レシピの発想が面白いですよね。“レンコンのガレット”とか“イタリアンしゅうまい”とか。しゅうまいで、ああいう発想は新鮮だなあって思います。


〔ヤ〕 冷蔵庫の中にあった黒オリーブを見て、男子目線で黒オリーブ、かっこいいなあって…思いついたんですよね。


〔イ〕 レシピで参考にしている方や本ってありますか?


〔ヤ〕 かっこいい組み合わせだなとか、美味しそうとか、盛り付けをチェックしたりしますが、ケンタロウさんは見た目的にも良く似てるって言われます。意識しすぎだって(笑)。 平野由希子さんも、シンプルなものがかっこいいなって、思って、最初は、真似するところからはじめました。近所に凄く本が揃ってる図書館があるんです。料理本もいっぱいあって、無いものはないんじゃないかってくらい。料理本を、借りて勉強というか写真集を見る感覚で。レシピは、単純に好きなものと好きなものを組み合わせたりしています。


〔イ〕 “かっこいい”っていう感覚が男の料理って感じですね。今はほとんど毎日ブログを更新していらっしゃいますが、家での料理はヤスナリオさんが担当していらっしゃるんですか?


〔ヤ〕 自宅で仕事をしている関係で、独身の頃から3食自分で作っているので元々料理が趣味だったんですけど、結婚した時奥さんに、「ごはんは全部僕にやらせて下さい」と言って今も作っています。


〔イ〕 結婚した当初からですか?


〔ヤ〕 はい、ずっとですね。一人暮らしの時の流れで…。



〔イ〕 その頃はどんなお料理を?


〔ヤ〕 一人暮らしの時はひどかったですね。好きなものを組み合わせるっていっても、シーチキンと納豆とキムチを混ぜるとか(笑)。


〔イ〕 ある意味創作ですね(笑)。


〔ヤ〕 やっている事は一緒だけど食べさせる人が居ないから…(笑)。


〔イ〕 そこからしたら凄い上達ですよね。結婚して意識が変わったというか。


〔ヤ〕 そうですね。


〔イ〕 結婚したら男の人も変わるんですね!


〔ヤ〕 料理が趣味になるといいですよね。うちの父も同じ血が流れているのか似ていて…父の場合は、料理作るよりも野菜ですけど。男の人の方がね、はまりやすいかもしれないですね。


〔イ〕 ちなみに、料理をした後に後片付けとかします?


〔ヤ〕 1年前からやるようになりました(笑)。やらないのは格好悪いって気が付いて、後片付けまでが料理なんだって。自分の好きな道具を揃えたら磨いたり、片すのも楽しくなってきました。


〔イ〕 なるほど…男性に料理を作ってもらう時の参考になりますね。では、ブログをアップする時に工夫していることは?


〔ヤ〕 文章は長すぎないようにする、ですかね。僕自身、ブログの長い文章は読まないので、文章は短く美味しそうに、ふっと面白いことも伝えつつ…(笑)。


〔イ〕 かしこまらずに、ほど良い距離感が伝わってくる文章ですよね。何でしょうね…やっぱりキャラクターが出ているんでしょうか。


〔ヤ〕 実は、自分の中で細かいこだわりがあって、やっているんでしょうね。


〔イ〕 他のブロガーさんとの交流はありますか?


〔ヤ〕 先日、仕事でヤミーさんユキコタロウさんとお会いしました。写真と実際お会いするのとでは、違うんだなって思いました。現場は、楽しかったですし、他のブロガーさんの撮影など見たことが無かったので勉強になりました。ヤミーさんは気配りが凄くて…初対面のみんなを緊張させない感じでしたね。見習おう! と思いました。


〔イ〕 そうですね。ヤミーさんは素敵な方ですよね。あまり、他の料理ブロガーの方がどうやっているか知る機会が無いから、発見や驚きが多い体験だったんですね!


男友達とお互いに料理を作り合って食べる機会も多いという、ヤスナリオさん。とある編集者の方からテレビ東京の「太一×ケンタロウ 男子ごはん」がきっかけで、最近料理を作り始めた男子が増えたという話を、耳にしたそうです。
女性にとっては、美味しい料理を作る男性が増え始めているのは、嬉しい限り♪ そんな料理好き男子を引っ張る存在のヤスナリオさんにとって料理ブログとは…?


〔ヤ〕 完全に今、ブログ中心の生活になりつつあります(笑)。朝ごはん食べながら今日の昼や夜は何を作って食べようって言ってて、奥さんに笑われます…生活の中心になっていますね。最近、レシピ名を駄洒落から考えるという良くない癖が付いてしまって(笑)。それを仕事中に考えたりしています。


〔イ〕 朝食べてすぐ次の料理を考えているとは…それは、完全にはまっていますね(笑)! では、今後の夢などはありますか?


〔ヤ〕 やっぱり、自分のレシピ本を出したいなと。


〔イ〕 その場合は表具師も続ける予定ですか?


〔ヤ〕 はい。


〔イ〕 新しいジャンルですね。表具師料理人!


〔ヤ〕 本を開いたら和食じゃなくて、洋食ばっかり(笑)


日常に使うものは、ポップでカラフルなものよりもちょっと古い感じのテイストが好きだというヤスナリオさん。料理も、彩りに3色以上使ってないと最近気が付いたそうです。そんなところにシンプルでありながら独特の空気感を感じるブログのキラリと光る個性の秘密があるように感じました。
次回インタビュー後編は、1月21日(金)アップ予定。後編は料理以外のお話を中心にインタビューしました! お楽しみに♪


ヤスナリオさんのおススメレシピ「ぶたりんご」
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