授業の第一部は、しょうゆ博士こと『日本醤油技術センター』松本秀樹さんがご担当。香りや見た目、味を体験したり、クイズを交えながら、しょうゆの基礎知識を学びました。
まずはしょうゆの「香り」を体験。博士が熱々のフライパンにしょうゆをひと垂らしすると、馴染み深くどこかノスタルジックなしょうゆの香りが漂い始めました。「あぁ、きたきた!香ばしい!」「懐かしい感じ」「おせんべい屋さんを思い出す」など参加ブロガーさんの気持ちもほぐれて感心が高まります。
次いでこの香りに関して「しょうゆの香りに何種類の『香り成分」が含まれているでしょう?」というクイズです。実はしょうゆの香り成分はとても豊富。ヒヤシンスやバラなどの花、パイナップルや桃などの果物などの香りまで300種類以上だそうです。参加ブロガーさんから「そんなに!?」と思わず声が上がりました。
「香り」の次は「見た目」。【大豆】【小麦】【食塩】の原材料に【麹菌】を加えたしょうゆの元が発酵期間違いで3つのビンに用意されて登場。発酵度合いの違いで、薄い茶色から濃い茶色に変化していくことがよくわかります。1ヵ月発酵させたビンを見つめていた参加ブロガーさんが「あっ!ポコポコしてる」と発見。「今日は暖かいので、ポコポコと気泡を出しながら急速に発酵が進んでいます」と博士。普段はなかなか見ることができない発酵の瞬間を、目の前で見ることができてラッキーでした。
続いては、【こいくち(濃口)】【うすくち(淡口)】【たまり(溜り)】【さいしこみ(再仕込み)】【しろ(白)】5種類のしょうゆの見比べ&味比べ。「辛い」「トロトロしてる」「ずっと舐めてたい」「しょっぱい」などそれぞれの感想を言い合いながら盛り上がりました。しょうゆにもこれだけの違いがあるとわかり、これからの料理に活かせる貴重な体験でした。
第二部は人気料理家ちょりママさんの登場です。「今日、私、二品をつくるのに包丁持ってきてないんです。それくらいカンタン!」というビックリなヒトコトに期待が高まります。
一品目『ブリの照り焼き』は魚の臭みを取るために【こいくち(濃口)】しょうゆをひと垂らし「臭み消しに、塩を直接振ると味が入っちゃう。でも、しょうゆを使えば、塩水をつくる手間も省けますよね」とちょりママさん。ブリをふっくらしっとり焼き上げるコツも教えてくれましたよ。
二品目『しょうゆ洗いの豚しゃぶ』はその名の通り、茹でた豚を【しろ(白)】しょうゆで洗う(和える)レシピです。ちょりママさん曰く「これは野菜のしょうゆ洗いがヒントだったんです。肉の旨みが流れ出なくておいしく仕上がりますよ。また、茹でた豚のきれいな白を損ないたくないから、食材に色をつけない【しろ(白)】しょうゆを使いました」とのこと。白肌の豚しゃぶと鮮やかな緑の生わかめ。見た目にも春らしい取り合わせに、そろそろお腹が空いてきました。
続いてお待ちかねの試食タイム。しょうゆで臭み消しをした『ブリの照り焼き』には「全然、魚臭くない!」という感想があちこちで聞かれました。また『しょうゆ洗いの豚しゃぶ』には「見た目は上品だけど、味はしっかりしてておいしい」「サラダのようにカンタンにつくれるのに、立派なおかずになるからこれは助かる」など大満足の様子。どちらもご飯にぴったりなおいしさでみなさん完食されていました。
試食をしながらしょうゆ博士の松本さんや、ちょりママさんとの歓談・質問も。ちょりママさんに「【しろ(白)】しょうゆは他にどんなレシピに使えそうですか?」という質問があると「チャーハンの味付けだったり、鶏のから揚げの下味に使ったりかなぁ。他には、まろやかで少し甘みがあるのでダシ感覚で使ってみると幅が広がりそう」と丁寧に答えてくれました。
毎日使っているしょうゆについての知識が深まり、料理がますます楽しくなりそうです。参加ブロガーのみなさんから続々とレポートが届いています。
しょうゆ博士 松本秀樹さんより
料理好きのみなさんは、しょうゆへの関心度も高くて、楽しい授業となりました。しょうゆは、種類がとても豊富です。
比べて、試して、食材との抜群の相性を見つけて、料理によっておいしく使い分けてください。
西山京子/ちょりママさんより
「しょうゆ」は欠かすことができない調味料で、歴史然り、種類然り、奥が深くて軽く語れるものではないですよね。だからこそ使って試して味わう必要があると思います。今回、新しい使い方を発見することができました。まだまだ掘り下げていきたいです!
「子どもも大人も一緒のごはん」をモットーにしたレシピが人気でママ層を中心にファンが多数。メディア、雑誌、レシピ本などで活躍中。
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